先日、郡山女子大学・會田容弘先生のご協力のもと、笹山原No.16遺跡の
発掘現場で、新入社員などを対象に試料採取の研修を行いました。
笹山原No.16遺跡は福島県会津若松市に所在し、磐梯山を望む猪苗代湖畔
の西部に位置しています。笹山原遺跡群の一つで、ここからは後期旧石器
時代前半期から平安時代にかけての遺構、遺物が検出されています。訪問
した日には、縄文時代の土器や石器が出土する層が調査されていました。
また、以前の調査区の壁に縄文時代の貯蔵穴と考えられているフラスコ状
土坑(三角フラスコのような形をした遺構)の断面が出ていました。
今回は、主にフラスコ状土坑の裁ち割りの断面から炭化物を採取しました。
黒っぽい土や黄色の土で土坑が埋まっていった様子を観察できます。底に
近いほど遺構の使用された年代に近いと考えられるので、埋没過程を検討
できるように底面から上部にかけて炭化物を数点採取しました。
今後、これらの炭化物の年代を測定する予定です。
小さな炭化物は、根や攪乱などにより上部から混入する場合もあります。
このため、試料の周辺の土の堆積状況や混入物の有無などを確認し、慎重
に採取を行いました。また、試料に番号を振り、出土位置を図面に記録
しました。これらの作業は、土器など他の遺物の場合と基本的に同じです。
遺跡発掘現場での試料の出土状況を確認、試料採取を実践する貴重な機会
となりました。
(松田)
発掘現場で、新入社員などを対象に試料採取の研修を行いました。
笹山原No.16遺跡は福島県会津若松市に所在し、磐梯山を望む猪苗代湖畔
の西部に位置しています。笹山原遺跡群の一つで、ここからは後期旧石器
時代前半期から平安時代にかけての遺構、遺物が検出されています。訪問
した日には、縄文時代の土器や石器が出土する層が調査されていました。
また、以前の調査区の壁に縄文時代の貯蔵穴と考えられているフラスコ状
土坑(三角フラスコのような形をした遺構)の断面が出ていました。
今回は、主にフラスコ状土坑の裁ち割りの断面から炭化物を採取しました。
黒っぽい土や黄色の土で土坑が埋まっていった様子を観察できます。底に
近いほど遺構の使用された年代に近いと考えられるので、埋没過程を検討
できるように底面から上部にかけて炭化物を数点採取しました。
今後、これらの炭化物の年代を測定する予定です。
小さな炭化物は、根や攪乱などにより上部から混入する場合もあります。
このため、試料の周辺の土の堆積状況や混入物の有無などを確認し、慎重
に採取を行いました。また、試料に番号を振り、出土位置を図面に記録
しました。これらの作業は、土器など他の遺物の場合と基本的に同じです。
遺跡発掘現場での試料の出土状況を確認、試料採取を実践する貴重な機会
となりました。
(松田)